社長メッセージ

「先端技術(Edging Technology)」、
「人的資源の融合(Human Network)」、
「適応の心構え(Adaptation)」を三本柱に
わが国と世界の防災・減災への貢献をめざします

 私が大学の定年退職を機に現職に就いて一年が経ちました。(株)小堀鐸二研究所が30年余にわたって培ってきた技術をしかと引き継ぐとともに、今日的課題に即してさらに磨きをかけるべく努力いたします。さらに、私が公的機関や国内外大学在職時に得た経験と人脈を加えることから、「先端技術(Edging Technology)」、「人的資源の融合(Human Network)」、「適応の心構え(Adaptation)」を三本柱とした事業を展開し、わが国と世界の防災・減災の具現に微力を尽くしたいと存じます。

 自然災害のなかでもとりわけわが国を悩ませる地震災害の抑止や軽減について、当研究所はその創設以来、地震防災・耐震工学に関わる「先端技術(Edging Technology)」の開発に、災害の「予測」「予防」「対応」という三つの側面から取り組んでまいりました。それらを継続しつつ、「レジリエントな社会の確保」という今日的な課題に応えるべく、地震発生から強震動の生成に至る過程、地盤条件に伴う強震動の増幅特性、構造物・基礎・地盤の相互作用、構造物の応答評価と制震装置の適用による応答制御、地震時の構造物健全度判定とBCP対応など、「予測」「予防」技術の高精度化に努めるとともに、これら技術を、ICT技術等を援用してシームレスに融合することをもって、発災時「対応」の高速化と柔軟化をめざします。

 

 自然災害発生時の対応については、それが社会や地域の安全・安心に直結することにより、従来から公の機関が主導してきました。ただ、迫り来る少子化は災害対応に直接関与できる人的資源の激減をもたらすもので、ここにおいて「人的資源の融合(Human Network)」が強く求められます。当研究所は、防災や減災に関わる公的行政・研究機関や大学群との連携、共同事業、人的交流の推進を昨年度から掲げ、産官学をまたぐ人的ネットワークの形成と、それによる迅速かつ有機的な災害対応力強化に注力しています。

 

 わが国が育んできた地震防災・耐震工学に関わる技術の多くは世界に誇れるものですが、急速なグローバル化に遅れをとらないためには、これら技術の適切な海外発信と、それを支える人材育成は急務です。また海外発信においては、それぞれの国や地域が持つ固有の歴史、文化、生活等を理解した上でわが国の技術を位置づけるという、「適応の心構え(Adaptation)」が鍵となります。当研究所は、海外の有力大学研究者達、国際的に事業を展開する建築設計事務所等と昨年度以来共同研究を実施し、わが国が保有する固有技術の適切な翻訳と発信、さらには適応の心構えを習得した人材育成に努めています。

 

 今後とも一層のご指導とご鞭撻を謹んでお願い申し上げる次第です。

中島社長

 

 

           2018年6月

代表取締役社長 中島 正愛 なかしま まさよし

京都大学 名誉教授 
国際地震工学会 会長 
米国工学アカデミー 外国人会員